2016年7月30日土曜日

【コンサート定番曲#9】Ja R-Siam/ミー・トーン・トゥワム・フア、マイ・ミー・プア・ゴ・ダイ(ゴールドで満たされれば、男なんて無くてもいい)

【Song】มีทองท่วมหัว ไม่มีผัวก็ได้(ミー・トーン・トゥワム・フア、マイ・ミー・プア・ゴ・ダイ)

【Artist】จ๊ะ อาร์สยาม(Ja R-Siam)

【Release】พ.ศ. 2559(2015年)



歌手としては3流だけど、エンターテナーとしては絶大な人気を誇るJa R-Siam。

「カン・フー」のカヴァーで注目されてR-Siamに入ったまでは良かったけど、1発目の曲がプア・チーウィット系だったので、それほど大きな話題にはならず、下手すれば大コケしていたかもしれませんが、その後は上手くJaのパブリック・イメージにあった曲を作って、その後も人気を持続することが出来たようです。

そんな彼女の今のところの最新曲がこの「ミー・トーン・トゥワム・フア、マイ・ミー・プア・ゴ・ダイ(ゴールドで満たされれば、男なんていらない)」という曲。今やコンサートに行けば1回は聴くであろう人気曲です。

やっぱりオリジナルの歌は大したことありませんが、この曲がヒットしたのはJaの人気もあったでしょうけど、一番大きな要因は作詞・作曲・編曲のプロダクション側の勝利だと思いますね。

ちなみにアレンジを担当しているのは、ブア・ガモンティップなどトップラインの楽曲も多く手がけるK-No Name(ケー・ノーネーム、ただし、この曲のクレジットはเค ประชาชน(ケー・プラチャーチョン)とされていますが)先生が担当しています。


◆จ๊ะ อาร์สยาม(Ja R-Siam)/มีทองท่วมหัว ไม่มีผัวก็ได้(ミー・トーン・トゥワム・フア、マイ・ミー・プア・ゴ・ダイ)



カヴァー・ヴァージョンは現在ゴン・フアイライのコンサートに同行している、サコンナコン出身の女性歌手ナークワン・ゲーウサコンのヴァージョンを紹介します。

実力的にJaとは雲泥の差があるので、歌唱力・表現力は比べるのがJaには可哀相なほどナークワンの方が上ですし、魅力もあります。バンドの演奏も素晴らしい事もあって、このナークワンのカヴァーの方が曲の良さを引き出していると思いますね。


◆นาขวัญ แก้วสคร(ナークワン・ゲーウサコン)/มีทองท่วมหัว ไม่มีผัวก็ได้(ミー・トーン・トゥワム・フア、マイ・ミー・プア・ゴ・ダイ)@ポー・グンパオ、ピンクラオ(2016年7月28日)


しかし、こういう曲をもらえる事、そしてそれをヒットさせる事ができるというのは、やはりJaにはエンターテナーとしての才能があるという事に他ならないでしょう。

パブリック・イメージを大きく離れることがなければ、今後もJaの人気は続くのではないでしょうか。


2016年7月29日金曜日

【ピックアップ・シンガー】ニウコイ・カンニカー:新天地での活躍が期待されるシルクの歌声

◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)


かつてグラミー・ゴールドからリリースされた、イサーンの新人歌手を集めた「ノーン・マイ・タイ・ダーオ(น้องใหม่ไต่ดาว)=新星の若手たち」というアルバムがありました。

◆ノーン・マイ・タイ・ダーオのアルバム2種

その中には今をときめくカーオティップ・ティダーディンやアンクワン・ワランヤーなどもいましたが、中でも特に繊細な歌声で個人的にも気に入っていた、ニウコイ・カンニカーという女性歌手がいました。

彼女はその後、シリポーン・アムパイポンのカヴァーアルバムなどいくつかのコンピレーションに参加するものの、オリジナル曲でのデビューまでには至らなかったようで、現在はグラミーを離れ、イサーンを拠点に活動しているようでした。

その彼女に先日、明るいニュースが。何と、この度トップライ・ダイアモンド・スタジオと契約したという事です。

◆7月25日に無事トップライン本社で契約。


カーオティップやアンクワンは既に第一線で活躍しているのに、いい声を持ちながらもなかなか活躍の場が得られない事に、一ファンとしてもやきもきしていましたが、こうして新天地が見つかったという事で、このニュースを聞いた時は小躍りしてしまいました。

そんな彼女のコンサートがあるという事で、早速会いに行って来ました。

場所はナコンパトムにある有名なお寺「ワット・ライキン」の近くで開催されていたイベント。

実はニウコイとはこれまでなかなかタイミングが合わず、生の歌声を聴くのは初めてでした。

録音物で聞く限りでは、繊細な歌声ではあるものの線が細い印象でしたので、ライブではどうなんだろうという、若干の不安もありましたが・・・、

そんな不安は第一声を聴いた瞬間にもろくも崩壊。しっかりと発声の基礎も習得しているその歌声に、一発で魅了されてしまいました。

◆2016月7月26日、ナコンパトム県のマハガム・トンファーにて。



 




◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)@มหกรรมธงฟ้า(マハガム・トンファー)-1(2016年7月26日)



◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)@มหกรรมธงฟ้า(マハガム・トンファー)-2(2016年7月26日)



2本目の動画の曲は、シリポーン・アムパイポンの曲のカヴァーですが、たぶん多くの人が持っているニウコイのイメージは、こういうタイプの曲を歌う人という事だと思います。

しかし、普段も歌っていると思うのですが、いわゆるルークトゥン・モーラムのコンサートで定番の、アップテンポの曲もかなり選曲に入れているのは意外でした。

しかも違和感は全然無く、声もしっかり出ているし、音程もほとんどぶれない。これほどポテンシャルの高い歌手だとは正直思いませんでした。

それに、彼女の声には独特の色気もあって、曲しだいではかなり良いところまで行きそうな気がしますね。


◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)@มหกรรมธงฟ้า(マハガム・トンファー)-3(2016年7月26日)



◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)@มหกรรมธงฟ้า(マハガム・トンファー)-4(2016年7月26日)



あと、もう一つ意外だったのが、結構しゃべりも立つし、のせ上手だったという事です。

この日、実はちょっとしたアクシデントが有って、ステージが始まって40分過ぎた頃、突然雨が降り出し、しかもそれがかなり強烈で、その影響で場内が停電になってしまいました。

暗い中、いつ再開されるかも分からない状態で待っていましたが、40分ほど経って電気も戻り無事再開されました。

待たされた影響もあってか、停電前よりも盛り上がるステージ。しかも、今までどこにいたのか分からなかったファンクラブを多数顔を見せ、一般の客も巻き込んで大いに盛り上がりました。

これだけファンクラブがいたという事も意外でしたね。中には高額のチップをあげる人もいて、すでにこれだけの人の心を掴んでいる事に、ある意味ちょっと一安心。


◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)@มหกรรมธงฟ้า(マハガム・トンファー)-5(2016年7月26日)



◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)@มหกรรมธงฟ้า(マハガム・トンファー)-6(2016年7月26日)



最後は、ニウコイの最新オリジナル曲「カン・メーン・ワー(คันแม่นว่า)」で締め。これが良いんです。

まさに彼女の声質を活かしたスローの曲ではありますが、メロディーの良さとニウコイの表現力が上手くマッチしていて、個人的にも大好きな曲です。

トップラインでもこの路線で行ってくれれば、彼女のイメージを崩すことなく、さらに多くの人の心を掴む歌手になるのではないかと思います。

◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)/คันแม่นว่า(カン・メーン・ワー)@มหกรรมธงฟ้า(マハガム・トンファー)-7(2016年7月26日)



◆นิ้วก้อย กรรณิการ์(ニウコイ・カンニカー)/คันแม่นว่า(カン・メーン・ワー)


同期には若干引き離されてしまった感はありますが、人は人。彼女は彼女のペースで行ってくれれば、それで充分です。

あとはプロデュース次第ですね。しかし、現在はかなり強力なマネージャーも付いているので、この先、ニウコイには明るい未来が待っているでしょうし、その実力は充分にあると、先日のコンサートで実感しました。

ニウコイ・トップライン、期待大です。

2016年7月28日木曜日

【ルークトゥンよもやま話#2】グラミー・ゴールドが始めた新路線ってどうよ、って話

◆บุ๋ม มินตยา(ブム・ミンタヤー)


Grammy Gold(グラミー・ゴールド)と言えば、今さら説明不要の、多数の人気歌手を抱えるルークトゥン業界最大手の会社であります。

傾向としては、よく言えば手堅く堅実。悪く言えば意外性の無い曲がほとんどで、歌手層も中堅からベテランがほとんどで、若手が少ないというのが特徴でしょうか。

そんなグラミー・ゴールドが今までとはちょっと違う路線を始めました。

それが、サブレーベルとも言えるG MINOR MUSIC(ジー・マイナー・ミュージック)です。まだ今年(2016年)に始まったばかりのレーベルで、所属歌手も1人だけのようです。

その歌手が、今回取り上げるブム・ミンタヤーという人。モデルばりのスタイルを持つ、容姿抜群の女性歌手です。

◆いかにも日本のス○ベ・ルークトゥン・ファンが飛びつきそうなルックスです


音楽的には、これまでのグラミー・ゴールドには見られなかった、がっつりアイドル路線。まさにライバル会社であるR-Siamがやっているサモソン・チミなどの軽薄路線そのもの、といった感じです。

歌もまさに想像通りで、本格派とは程遠い、細い声で、音程もまだまだ不安定です。ちょっとは期待したのですが、その点ではガッカリですね。

しかし、これまでのグラミー・ゴールドとは違った戦略という点では、(多少の)新鮮味は感じます。


◆บุ๋ม มินตยา(ブム・ミンタヤー)/จึ๋ย(ヂュイ)



そのブムが、先日の7月24日のHug Concertに登場しました。

初めて生で観るというのと、もしかしたらレコーディングとは違い、結構実力を持っていたりして、なんて淡い期待を抱いていたりもしましたが・・・、

結論としては予想とおりでしたね。大して声量があるわけでもないし、声が太い訳でもないし、音程がしっかりしている訳でもないし・・・。

やっぱりルックス優先で売って行く戦略なんでしょうね。

その効果もあってか、すでに熱心なファンが応援に駆けつけていたのは意外でした。


◆บุ๋ม มินตยา(ブム・ミンタヤー)/จึ๋ย(ヂュイ)



グラミー・ゴールドが新しい挑戦を始めた事には、素直に拍手を送りたいと思います。もしかしたら、今後、新たな展開があるかもしれません。

しかし、この手の路線が中心になるのであれば、自分にとっては興味を持てる対象のものではないので、その時はこの手がお好きな人にお任せしたいと思いますね。

2016年7月26日火曜日

【ベストヒット・ルークトゥン#3】ジャネット&トーイ/ヤイ・ヤーオ・カーオ・ケン(大きくて、長くて、白くて、硬いの~)

【Artist】เจเน็ต เขียว(ジャネット・キアオ)feat.ต้อย หมวกแดง(トーイ・ムアックデーン)

【Song】ใหญ่ ยาว ขาว แข็ง(ヤイ、ヤーオ、カーオ、ケン)



今回のベストヒット・ルークトゥンは、新しく開局したラジオ局「ハック・ラジオ」の7月22日付けヒットチャートからピックアップです。

◆2016年7月22日付け、ハックチャート・ベスト20


この中の7位に入っているのが、今回紹介するジャネット・キアオとトーイ・ムアックデーンの曲「ヤイ、ヤーオ、カーオ、ケン」です。

トップラインのサブレーベル「マナ・ポピュレーション」に移籍して、リリースした曲「エッ・エー(แอ๊ะแอ๋)」がスマッシュヒット。それ以来好調のジャネットですが、曲としては2年ぶりになります。

若干インターバルがあったものの、今回もジャネットらしいユーモラスで、つい体が動いてしまうリズミカルな曲で、好調ぶりは変わっていませんね。


◆เจเน็ต เขียว(ジャネット・キアオ)feat.ต้อย หมวกแดง(トーイ・ムアックデーン)/ใหญ่ ยาว ขาว แข็ง(ヤイ、ヤーオ、カーオ、ケン)


タイトルの「大きくて、長くて、白くて、硬い」ものというのは、どんなものなのか・・・、それはご想像にお任せします(笑)。

今回、ジャネットと一緒に歌っているトーイ・ムアックデーン(赤帽のトーイ)さんですが、実はあまり良く知りません。ゴメンナサイ

以前はスカイパークという会社にいて、今は確か自身の会社を立ち上げたというニュースが以前あったような気がします。歌手としてだけでなく、クリエーターとしての才能もある人のようです。

ちなみに、この新ラジオ局ハック・ラジオはトップラインが作ったラジオ局。なので、他のチャートに入っていないこの曲や、ブア・ガモンティップの「カラマーイ」などトップラインの曲が入っているという訳です。

なお、先日このラジオ局主催の第1回目のコンサートがサムローンにあるインペリアル・ワールドで開催されました。

その時、ジャネットとトーイも出演し、この曲を歌っていましたので、動画を紹介しておきます。

◆เจเน็ต เขียว(ジャネット・キアオ)feat.ต้อย หมวกแดง(トーイ・ムアックデーン)/ใหญ่ ยาว ขาว แข็ง(ヤイ、ヤーオ、カーオ、ケン)@Hug Concert No.1(2016年7月24日)


しかし、ジャネットほどステージ上と舞台裏が変わらない人というのも珍しいです。ステージを降りてもいつもこんな感じです。

この日も会場に入ってくるなりマシンガンのように喋り倒していましたよw

最後にオマケで、先に触れたジャネットにヒット曲「エッ・エー」のライブ・ヴァージョンです。こちらの7月24日のHug Concertからの映像です。

◆เจเน็ต เขียว(ジャネット・キアオ)/แอ๊ะแอ๋(エッ・エー)@Hug Concert No.1(2016年7月24日)


一見、お笑いでその素顔が見えにくいジャネットですが、よ~く見ると結構可愛らしいんですよね。まぁ、そんな年でもないと思うのですが。

とにかく、いつも短い時間でも100%楽しませてくれるジャネット・キアオ。無条件に好きな歌手の1人です。

2016年7月25日月曜日

【ルークトゥンモーラム・プレイリスト#4】ヌット・プラトゥムトーン/ファー・ボ・ミー・ダーオ(星のない空)

【Tr.4】ฟ้าบ่มีดาว(ファー・ボ・ミー・ダーオ)/นุช ประทุมทอง นิลวัน(ヌット・プラトゥムトーン・ニラワン)



このブログでも度々取り上げている、シーサケートを拠点に置く女性ラムシン歌手ヌット・プラトゥムトーン。

彼女のオリジナル曲「ファー・ボ・ミー・ダーオ」のMVがこの度完成し、先日7月21日0:00にYouTubeで公開されました。

最愛の恋人を失った悲しみを歌ったこの曲。オーディオ・ヴァージョンは既に3月に公開されていて、好評を博していました。

MVヴァージョンは全編8分の大作になっていて、綺麗な映像とヌットの迫真の演技が観ものです。


◆นุช ประทุมทอง นิลวัน(ヌット・プラトゥムトーン・ニラワン)/ฟ้าบ่มีดาว(ファー・ボ・ミー・ダーオ)


ちなみにタイトルに使われているボ(บ่)という言葉はイサーン地方の言葉で、標準語の否定語マイ(ไม่)に当たりますが、文章の最後にくると疑問詞のマイ(ไหม)に変化します。

一文字だけで使われる場合は、前の文章からどちらの意味になるか判断が必要なので、一見便利そうですが、少々ややこしい言葉でもありますね。

最後にオマケで、この曲のライブ・ヴァージョンを紹介しておきます。

撮影は2016年7月1日、バンコクのラムイントラにあるパブ「ラビアン・イサーン」です。


◆นุช ประทุมทอง นิลวัน(ヌット・プラトゥムトーン・ニラワン)/ฟ้าบ่มีดาว(ファー・ボ・ミー・ダーオ)@ラビアン・イサーン(2016年7月1日)



公開4日目で15万回の再生回数を記録しているこの曲。

ヌット本人もかなり力を入れていますので、彼女の代表曲になる事は間違いないでしょう。


2016年7月23日土曜日

【ルークトゥンよもやま話#1】最も移動の激しい女性ルークトゥン歌手は誰?

◆モッデーン・ヂラーポンとチャルームポン・マーラカーム@タラート・チャルームポン、ウボンラーチャターニー(2016年7月11日)


どの歌手が人気があるかを知るには様々な方法があります。分かりやすいのはCDなどの売り上げやヒットチャートといった、数字で表せられるものでしょう。

しかし、ルークトゥン・モーラムにおいては、必ずしもそれが絶対ではありません。

なら、その他にはどんなものがあるかと言えば、それはコンサートの数です。

人気歌手となれば、それに比例してコンサート数が増えますし、さらにその人気が全国区となれば、各地からお呼びがかかります。

そして、そうなると、その移動距離がハンパではありません。昨日はイサーンの国境近くにいたのに、今日はバンコクでコンサートだったり、とか。

今のルークトゥン・モーラム界で、日々あちこち飛び回っている歌手と言えば、男性だったらゴン・フアイライ、ブン・パトゥムラートが真っ先に頭に浮かびます。

彼らの移動距離は本当にすごいです。日にち単位だけではなく、1日に何ヶ所も移動する事も当たり前で、傍から見ていても体調が心配になるほどの激務ぶりです。

ラムシンだったら、さしずめデンチャイ・ウォンサーマート&プレーウプラーウ・セーントーンあたりでしょうか。彼らも日々日本人の想像を超えた移動をして、タイ全土を周っています。

では、女性のルークトゥン歌手(モーラムも含む)だったら誰でしょうか?

パッと思い浮かぶのは何人かいますが、例えばブア・ガモンティップなんかもかなりの移動距離をこなしてコンサートをしています。

しかし、彼女の場合はたまに遠方には行くものの、基本的にはバンコク周辺が多いです。その辺はやはりヒット曲が有る無しが大きく影響しているのでしょうね。

だったら誰なんだと言われたら、自分だったらモッデーン・ヂラーポンの名前を挙げますね。

厳密な統計をとった訳ではありませんが、コンサート情報などを集めていて、モッデーンほど短期間の内にあちこちの場所にコンサートへ行っている人という人もいません。

最近では7月9日にドンムアン空港近くのトゥーパテーミー競技場でコンサートがあったと思ったら、10日はチャイヤプームへ、そしてその翌日の11日にはウボンラーチャターニーでコンサートと、普通に考えたら無理だろと思うスケジュールを当たり前のようにこなしているから驚きです。

そんなモッデーンのコンサートを7月11日にウボンラーチャターニーで観て来ました。近場のトゥーパテーミーに行かずに、わざわざウボンに行っている自分もかなり変な奴ですが・・・。

◆7月11日の会場だったタラート・チャルームポン



会場のタラート・チャルームポンというのは、感の良い人ならすぐに気が付くと思いますが、ベテランモーラム歌手のチャルームポン・マーラカームが持っている市場です。レストランとか小さなお店を経営している歌手というのはいくらでも聞きますが、市場を所有している人というのは初めて知りました。

◆市場の隣にはカフェ(普通に飲み物を売っている所。女の子がいる夜のお店ではありません)もあり。


◆カフェの入り口には馬に乗るチャルームポン先生の勇姿が。


この日のモッデーンのコンサートはだいぶ前から知っていたので、自分がウボンに旅行に行く日程とちょうど重なる事も分かっていたので、チャンスがあれば行こうと思っていたのですが、前日の夜にFBでチャイヤプームでコンサートに出ていることを知り、多分中止になったんだろうな、と信じ込んでいました。

だって、普通に考えたら夜チャイヤプーム⇒次の日の昼までにはウボン、ってやらないでしょう。

しかし、11日の朝FBをチェックしたら、モッデーンのスタッフがなんとウボンから投稿しているじゃありませんか!嘘だろ~~~。

念のために探りを入れようと、モッデーンに「今日何時から?」とメッセージを送ったら、「17時頃から」との返事が。やっぱりやるのか・・・。

となれば、近くにいるのに行かない訳のはもったいない、という事でソンテウ⇒タクシーで会場まで向かいました。

少し余裕を持って15時前に市場に着いたら、程なくするとそれまでカンカン照りだったのが嘘のように、突然豪雨が。屋根の下にいるのにしぶきが入ってくるくらいの激しさでした。

ただ、タイの雨は降ってもある程度時間が経てば止むので、その辺は安心です。この日も上手い具合にコンサート前には雨は上がりました。

しばらくするとモッデーンからメッセージで「近くのお店でご飯を食べているから迎えに行く」との連絡が入りました。迎えの車でお店に行くと、そこには市場の所有者のチャルームポン先生が。まさか本人も来るとは思いませんでしたね(多分、この日のコンサートをブッキングしたのは、チャルームポン先生本人だと思われます)。

◆モッデーンと食事をしたお店の従業員


モッデーンのコンサートは既に行き慣れていますが、楽しみだったのはイサーンの人たちの反応です。

思えばちょうど1年前にもウドンタニーでモッデーンのライブを観た事があったのですが、その時も大盛り上がりでしたので(ウドンはモッデーンの出身地)、今回もそうなるんだろうなというのはある程度予想は出来ていましたが・・・、結果はやっぱり予想通りの大盛り上がりでした。







◆舞台の上から見たらこんな感じ。




◆中盤にチャルームポン先生も舞台に上がり、モッデーンを紹介。一緒に歌ってくれたら最高だったんですけど、それはありませんでした。


しかし、イサーンの人たちは何故、モッデーンの歌で狂ったように踊るんでしょう。バンコクでもイサーン・ガイドの人たちなどはとり憑かれたように踊ってますからね。

歌った曲はモッデーンの代表曲はもちろん、コンサートの定番曲や現在大ヒット中の「シ・ヒ・ノーン・ボ」(このブログを読んでいてくれている人だったら、もうお馴染みですよね)も披露。

この日集まっていた客のほとんどが中高生と思しき10代前半から中盤くらいまでの若い子達が中心だったのですが、彼らがあの曲でクネクネしながら踊っているのを観ていたら、色んな意味で興奮しましたね(笑)。

◆มดแดง จิราพร(モッデーン・ヂラーポン)/อยู่กับน้องสิดีคือเขาบ่(ユー・ガップ・ノーン・シディー・クー・カオ・ボ)@チャルームポン市場(2016年7月11日)



◆มดแดง จิราพร(モッデーン・ヂラーポン)/เทิ้งใหญ่เทิ้งยาว(トゥン・ヤイ・トゥン・ヤーオ)@チャルームポン市場(2016年7月11日)



◆มดแดง จิราพร(モッデーン・ヂラーポン)/สิฮิน้องบ่(シ・ヒ・ノーン・ボ)@チャルームポン市場(2016年7月11日)


お客の数はそこそこだったものの、盛り上がりは最高だったウボンでのモッデーンのコンサート。

イサーンの人たちの反応を見られて、いつもバンコク周辺で観ている時とは違う印象を受けました。

そして、そんな移動距離の激しい女性歌手が翌日、どこにいたかというと・・・、なんとシンガポールでした。嘘だろっ!!!(本当の話です。レジャーだったみたいだけど)

2016年7月21日木曜日

【モーラム万華鏡#1】プラトム・バントゥンシン(ミニ)@クロンタン市場(2016年7月16日)

◆ประถมบันเทิงศิลป์(プラトム・バントゥンシン)


「プラトム・バントゥンシン」はサンティ・ブントム師(ดาบ ส. สันติ บุญถม)率いるモーラム楽団です。拠点はコンケーン。

元々はサンティ師の母親ブントム師が59年前(1957年)に始めた楽団「ブントム・バントゥンシン(บุญถม บันเทิงศิลป์)」が前身で、母親がサンティ師の父親になるプラパン師と結婚した事から、現在のプラトム・バントゥンシンという名前になったそうです。

◆ดาบ ส. สันติ บุญถม(ダープ・ソー・サンティ・ブントム)


主要楽団員はタム・トンラック(ตั้ม ต้องรัก)をはじめ、エーモーン・ポンプラトム(เอมอร พรประถม)、エーン・オラディー(แอน อรดี)、ネットナパー・パヤーレー(เนตรณภา พยาแล)、ティム・グスマー(ติ่ม กุสุมา)、マイ・パッチャリー(ใหม่ พัชรี)などで、他お笑いなどを加えたメンバーで構成されています。

◆プラトム・バントゥンシンの主要メンバー。向かって左からタム、エーモーン、エーン、ネットナパー、ティム、マイ。


現在この楽団がバンコク周辺を巡回をしてまして、先日も自分の住む場所から程近いところでコンサートがありましたので、行ってきました。

場所はクロンタン交差点にあるスーパーワン市場。度々モーラム系コンサートが行われる所で、自分にとっては既に行きなれた所でもあります。

◆今回のコンサートの告知


このプラトム・バントゥンシンに関しては、以前から名前は知っていたものの、実際に観るのはこれが初めてでした。それに、他の人がリポートしているのも見かけた事が無かったので、どんなものかは未知数でした。

会場に入ってみると、早い時間から人が多くてビックリ(大抵、早い時間は人が少なくて深い時間になってくると増えてくる)。さらにお客のノリも良く盛り上がっていて、その時点でこの楽団の人気の高さがうかがえました。

さすが歴史のある楽団です。それに裏打ちされるように、クオリティーの高いステージを繰り広げてくれました。

しかし、看板にも「ミニコンサート」と書かれているように、今回の仕様はあくまでも縮小版のステージのようです。初めて観る自分にとっては、どの辺が縮小版なのかは分かりませんが、もしかしたら通常はもっとセットも立派で、時間も長いのかも知れません。

ただ、シェイプアップされているという事もあって、3時間だれることなく観る事が出来たという点ではとても良かったと思います。






















圧巻だったのがラストの1時間、ノンストップで繰り広げられたメドレーです。11時頃からコンサートが終わる12時まで、途切れる事なくモーラムの名曲が歌い継がれ、ティムの大活躍もあって観客のボルテージも最高潮でした。

動画で撮影したのは、その1時間の中の20分弱だけなのですが、それでもその盛り上がり具合は充分伝わってくると思います。

◆มินิคอนเสิร์ต ประถมบันเทิงศิลป์(プラトム・バントゥンシン)@ตลาดซุปเปอร์วัน คลองตัน(タラート・スーパーワン、クロンタン)、16 ก.ค. 2559(2016年7月16日)



この手のコンサートが久しぶりだったという事もあってか、期待していた以上に楽しめたプラトム・バントゥンシンのコンサート。

キャラも粒揃いですし、バンドも構成もクオリティーが高い楽団ですので、また観る機会があれば行ってみたいと思います。