2017年1月21日土曜日

【モーラム万華鏡#8】サーオノーイ・ペットバーンペーン:多彩な個性が集結した華麗なステージ

◆สาวน้อยเพชรบ้านแพง(サーオノーイ・ペットバーンペーン)@タイワッサドゥ・ミンブリー前(2016年12月9日)、プラプラデーン・アーケード(2017年1月7日)


サーオノーイ・ペットバーンペーンはジョー・ヨムニン(โจ ยมนิล)とポン・ピラディー(พร ภิรดี)を中心とした、タイでは非常に人気のある楽団です。

ポン・ピラディーはかつてポン・アピラディー(พร อภิรดี)の名前でSure Entertainmentに所属していましたが、現在は独立して名前も変えて活動しているようです。

◆Sure Entertainment時代のポン・ピラディー(ポン・アピラディー)の曲。



自分は以前からポン・ピラディーの存在は知っていましたが、正直それほど関心はありませんでした。

しかし、今回このサーオノーイのコンサートを観て、その考えも一蹴されましたね。長いキャリアに裏打ちされたさすがの存在感に圧倒されました。

彼女の場合、自ら前へ前へ出てくるタイプではありませんが、自然と湧き出てくるオーラはそんじょそこらの歌手とは全く違うものです。

そして、ポン・ピラディーを中心に構築された美しいステージは、それだけでも見る価値があると言っても言い過ぎではないでしょう。


◆สาวน้อยเพชรบ้านแพง(サーオノーイ・ペット・バーンペーン)

◆ポン・ピラディー@タイワッサドゥ・ミンブリー(2016年12月9日)

◆ポン・ピラディー@プラプラデーンアーケード(2017年1月7日)

◆สาวน้อยเพชรบ้านแพง หน้าห้างไทวัสดุ มีนบุรี-2(9 ธ.ค. 2559)


◆สาวน้อยเพชรบ้านแพง หน้าห้างไทวัสดุ มีนบุรี-3(9 ธ.ค. 2559)



また、ジョー・ヨムニンという男性歌手もポン・ピラディーと同じく、この楽団においては重要な要となっている存在です。

その存在感は言うまでもなく、彼のちょい悪な感じのキャラクターは他のモーラム楽団では見かけることがありません。

◆ジョー・ヨムニン@プラプラデーンアーケード(2017年1月7日)


そして、自分がこの楽団を初めて観た時、衝撃を受けたひとりの歌手がいました。その歌手の名前はブアゲーウ・シーウボン(บัวแก้ว ศรีอุบล)と言います。

12月9日、自分が会場に到着したと同時に彼女がステージに登場してきたのですが、最初にフリーリズムで一節唸った時に「これは凄い!!!」と直感的に感じ、慌てて撮った動画が次のものです。


◆สาวน้อยเพชรบ้านแพง หน้าห้างไทวัสดุ มีนบุรี-1(9 ธ.ค. 2559)



ブアゲーウがここで歌っているのはラムシンですが、その存在感のある力強いハスキーな声と、矢継ぎ早に繰り出されるラムに完全にノックアウトされました。ラムシンをメインにしたステージでも、こんなにカッコいいラムシンを聴いたのは久しぶりです。いや、初めてかも。

たぶん彼女はそれなりにキャリアがあって、以前はラムシンのステージで歌っていた可能性も考えられますが、それにしてもこの声は自分が知っているタイの歌手の中でもダントツに素晴らしいです。

それに、ブアゲーウはラムシンだけでなくルークトゥンを歌わせてもその実力は見事なものです。上手い下手という単純なレベルを超えたその表現力は(もちろん上手いのですが)、数多いるタイの歌手の中でもトップレベルと言っても過言ではありません。

こういう歌手が大手レコード会社にも所属しない所にいたりするから、タイの音楽は奥が深いです。そして、だからこそ面白いのです。


◆ブアゲーウ・シーウボン@タイワッサドゥ・ミンブリー(2016年12月9日)


◆ブアゲーウ・シーウボン@プラプラデーンアーケード(2017年1月7日)


その他にも魅力的な歌手が沢山いるのが、この楽団の特徴です。それは1回や2回観たところで、とても全貌を把握できないほど。







◆สาวน้อยเพชรบ้านแพง หน้าห้างไทวัสดุ มีนบุรี-4(9 ธ.ค. 2559)



モーラム楽団を観に行って、ひとりでもお気に入りの歌手が見つかれば大収穫だと思っていますが、自分にとってこのサーオノーイという楽団は、ブアゲーウという魅力的な歌手を知る事ができたというだけでなく、この楽団に出会えた事が大きな収穫でした。

2017年1月17日火曜日

【別冊ラムヤイ・ハイトーンカム】まもなく再生回数4000万回!新曲「プーサーオ・カー・ロッ」が人気拡大中

◆ラムヤイ・ハイトーンカム@タラート・ドゥアンヂャルーン(2017年1月11日)


しかし、凄い事になってきました、ラムヤイの新曲「プーサーオ・カー・ロッ」。

ちょっと前には「ついにYouTube再生回数1000万回達成!」などと喜んでいたのですが、あれよあれよという間に2000万回、3000万回を突破。公開約2ヶ月で、間もなく4000万回に到達しようという勢いです(2017年1月17日現在で3700万回)。

1日で約100万回づつ伸びていますので、4000万回に達するのも時間の問題でしょう。

そして、いずれはこの曲を作ったアーム・チュティマーの「アディート・クーイ・パン」をも抜くでしょう。


◆ลำไย ไหทองคำ(ラムヤイ・ハイトーンカム)/ผู้สาวขาเลาะ(プーサーオ・カー・ロッ)



このご時勢、タイ音楽で再生回数4000万回なんて大した数字ではないかもしれません。ラムヤイの曲以外にも、このくらいの数字をたたき出している曲は沢山あります。

しかし、インディーであることと、公開からわずか2ヶ月という短期間という事を考えれば、これはかなり凄い事です。

それに、まだラムヤイの事など誰も知らなかった1年前に初めて見た時から、彼女の可能性を信じて追いかけてきた身としては、今の状況は感慨深いものがあります。

ただ、ファンとしては困った事もあります。

それは、「ほとんどバンコクに来なくなった事」です。

ラムヤイは基本バンコクに住んでいるので、今まではバンコクを中心に歌っていましたが、この「プーサーオ・カー・ロッ」が先にイサーンで人気に火がついた為、コンサートのほとんどがイサーンになってしまいました。

ちなみに1月17日現在で決まっている2017年1月のラムヤイのコンサート予定の中で、バンコクは21日ピンクラオのたった1ヶ所のみです(しかも休み1日も無し!)。


◆2017年1月のラムヤイ・ハイトーンカムのコンサート予定


◆2016年12月19日、シーサケートでのコンサート



たぶんファンの中ではラムヤイのコンサートを最も観ているであろう自分でさえ、彼女のコンサートを観ることが出来たのは、12月6日のドンムアン以降ありませんでした。

1月21日行くとしても、それでもだいぶ間が空いてしまうなぁと思っていたところ、11・12日の仕事が休みとなり、ならばラヨーンに行けるか、という訳で、ちょっと危険な賭けではありましたが、ラヨーンへ彼女のコンサートを観に行って来ました。

12月6日にドンムアンで見た時は、まだ人気が出始めた頃という事や場所的に微妙な所だったという事もあり、盛り上がりとしてはそこそこという感じだったのですが、最近のイサーンでのコンサートを動画で観てみると、かなり盛り上がっている様子。

これはしっかり自分の目で確かめなければという思いで、タクシーなどが全くないラヨーンへと行くことにしたのです。

そして、実際に観た、今のラムヤイのコンサートは本当に凄い盛り上がりでした。

会場に到着した時、ちょうどラムヤイのコンサートが始まる時だったのですが、彼女がステージに登場した途端、それまでがら空きだった舞台前に観客が殺到。そして、オープニングの「プーサーオ・カーロッ」で大合唱が起きた時には、つい込み上げてくるものがありました。


◆2017年1月11日、タラート・ドゥアンヂャルーン(ラヨーン)でのコンサートのスナップ



コンサートの間中、ひっきりなしにチップを上げに来る観客たち。

さらに、このコンサートを観て分かったのは、今回のこの曲の人気の中心は若い女の子たちであるという事です。

ラムヤイは同性には嫌われそうなタイプなので、人気が出た場合、男性ファンにちやほやされたとしても女性ファンからはどう思われるのだろう、という懸念を以前から持っていましたが、このアームが書いてくれた曲のおかげで、女の子たちの気持ちを掴む事が出来たのは、ラムヤイにとってこれから先、非常に重要なポイントになってくると思います。

オープニングで「プーサーオ・カー・ロッ」を歌ったものの、1回だけで観客は許してくれる訳もなく、コンサートの間中、あの曲を歌ってくれ歌ってくれと何度もリクエストをされていました。

そして、ラストにもう一度歌った時には、オープニング以上の盛り上がりとなりました。

その時の様子を撮影したのが次の動画です。


◆ラムヤイ・ハイトーンカム/プーサーオ・カー・ロッ(Live)@タラート・ドゥアンヂャルーン(2017年1月11日)



初めてスーパーマーケット前の小さなステージでラムヤイを見た時、この娘はいずれ人気が出るに違いないと確信したものの、それがいつになるのかは全く分かりませんでした。

少なくとも数年はかかるだろうし、もしかしたらその日は来ない可能性ももちろんありました。

しかし、ちょっとしたフライングはあったものの、予想外の早さでこうしてタイの人達に歌で認めてもらえたのは、ファンとしては本当に嬉しいことです。

この曲をカヴァーする歌手も徐々に増えてきていますし、今後もこの人気はさらに拡大していくでしょう。いや、いってほしいです。

2017年1月7日土曜日

【ディスク・ライブラリー#16】デンチャイ&プレーウプラーウのオリジナル曲集がようやく発売!

【Artist】เด่นชัย วงศ์สามารถ(デンチャイ・ウォンサーマート)-แพรวพราว แสงทอง(プレーウプラーウ・セントーン)

【Title】คาราโอเกะพันล้าน(カラオケ・パン・ラーン)

【Release Date】ธ.ค. 2559(2016年12月)




ようやく出ました!デンチャイ&プレーウプラーウのオリジナル曲を集めたアルバムが発売されました。

これまで彼らのオリジナル曲は単発で発表されていて、その数は既にアルバム1枚分はあったので、いつ出るのかいつ出るのかと首を長くして待っていましたが、昨年暮れに突然発売されたようで、年明けにCDショップに行った際、偶然見つけましたので、即買いしました。

収録曲は全10曲で、未発表曲は収録されていません。なので、全ての曲は既にYouTubeでは聴ける状態になっていますので、新鮮味はありませんが、パッケージという形で残してくれた事は本当にありがたいです。

それにネットで聴いていると、曲の上っ面しか聞こえてこなくて、体に入ってこない感じがするので、こうしてCDでじっくり彼らの歌と向かい合うと、今までネットだけでは見えなかった彼らの魅力がよく伝わってきます。

しかし、残念ながらこのアルバムは完璧ではありません。その辺はまた後ほど触れることとしまして、収録曲を一通り紹介します。


1.อ้ายมีเขา แต่เจ้ามีอ้าย(アーイ・ミー・カオ、テー・ヂャオ・ミー・アーイ)/เด่นชัย วงศ์สามารถ-แพรวพราว แสงทอง(デンチャイ&プレーウプラーウ)


この曲は彼らを一躍スターダムに押し上げた大ヒット曲です。作詞・作曲はデンチャイ本人。


2.ง้อ(ンゴー)/เด่นชัย วงศ์สามารถ-แพรวพราว แสงทอง(デンチャイ&プレーウプラーウ)



こちらもTr.1と同じ路線の、2人のデュエットでスローの曲です。作詞・作曲もTr.1と同じくデンチャイ本人。

タイではスロー系の曲の方が受けが良いようで、コンサートではアップテンポの曲を多く歌う歌手も、オリジナルはスローの曲が多いです。


3.น้ำตาบักหน้าโง่(ナムター・バック・ナー・ンゴー)/เด่นชัย วงศ์สามารถ(デンチャイ・ウォンサーマート)



4.หมาแลคุ(マー・レー・クッ)/แพรวพราว แสงทอง(プレーウプラーウ・セーントーン)



Tr.3とTr.4は彼らの良き理解者ペット・サハラットの手による曲。

共にスローの曲ですが、ペットらしいメロディーがかっこいい曲に仕上がっています。


5.ผัวเขามาเอาคืน(プア・カオ・マー・アオ・クーン)/เด่นชัย วงศ์สามารถ(デンチャイ・ウォンサーマート)



こちらもペット・サハラットが手がけた、デンチャイのソロ曲。


6.ผัวไผ(プア・パイ)/แพรวพราว แสงทอง(プレーウプラーウ・セーントーン)



Tr.1と同じくらい大ヒットしたプレーウプラーウのソロ曲。ルークトゥン・モーラムのコンサートでは今でも大定番曲です。

アップテンポのかっこいい曲に最初この曲を聴いた時は、とり憑かれたように繰り返し聴いていた、大好きな曲です。


7.ฮังมิ้ม(ハン・ミム)/เด่นชัย วงศ์สามารถ(デンチャイ・ウォンサーマート)



意外と少ないデンチャイのアップテンポの曲。これは今のところ、デンチャイのオリジナル曲では唯一のアップテンポの曲です。

かっこいいリズムに乗せて、メロディーを歌うというのではなく、モーラムのように言葉を紡いでいく感じで、デンチャイの魅力が良く出た1曲です。


8.ย้านเขาซังอ้าย(ヤーン・カオ・サン・アーイ)/แพรวพราว แสงทอง(プレーウプラーウ・セーントーン)



この曲は先日このブログでも紹介した、ペット・サハラットの最新アルバム「マット・デット」に収録されていた、プレーウプラーウのソロ曲です。

作詞・作曲はもちろんペット・サハラット。


9.ส่ำหมา(サム・マー)/เด่นชัย วงศ์สามารถ(デンチャイ・ウォンサーマート)



デンチャイが初めてリリースしたオリジナル曲。作詞・作曲はデンチャイ本人です。

この曲は彼がプレーウプラーウと組む前の、ギック・ルンナパーと活動していた時から歌っていた曲です。

この曲を聴いたのが、自分がデンチャイの才能に惚れたキッカケでもありました。

今でも大好きな1曲。


10.กะเทยแล่นไม้(ガトゥーイ・レン・マイ)/แพรวพราว แสงทอง(プレーウプラーウ・セーントーン)



ガトゥーイ(オカマ)をテーマにしたプレーウプラーウのソロ曲。この曲がリリースされた前後、他の歌手もガトゥーイをテーマにした曲を歌っていて、偶然か2番煎じか分かりませんが、なぜか一時期ガトゥーイ歌が良く聴かれました。

そんな、おちゃらけたテーマとは反比例して、プレーウプラーウの歌はメチャクチャかっこいいです。

彼女の魅力が良く出た佳曲。

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と一通り収録曲を見てきましたが、7割がスロー曲という、ある意味タイらしい構成になっています。

また、7曲のアレンジを手がけるテーク・コンサーン先生の手腕も2人の音楽の重要なポイントになっています。

確実にタイ人を踊らせる躍動感のあるリズムは、かのサワット・サーラカーム先生に匹敵する才能。実はテーク先生の手がけるヒット曲は多数あります。いずれこのブログでも特集しようと思っています。

それと、先に「このアルバムは完璧ではない」と書きましたが、その理由はデンチャイ&プレーウプラーウのオリジナル曲はこの10曲以外にもあるからです。

その曲はペット・サハラットとマム・ヂョクモクが手がける映画用に作られた2曲です。


◆อ้ายขอเจ็บแทน(アーイ・コー・ヂェップ・テーン)/เด่นชัย วงศ์สามารถ(デンチャイ・ウォンサーマート)


◆อยากแหกใจให้อ้ายเบึ่ง(ヤーク・ヘーク・ヂャイ・ハイ・アーイ・ブン)/แพรวพราว แสงทอง(プレーウプラーウ・セーントーン)


この2曲が入って全12曲だったら完璧だったんですけどね。

でも、今のCDが売れない時代に、こうしてパッケージとして残してくれただけありがたい話です。

いずれにしても、ファンはマストのアルバムでしょう。

同内容でVCDも発売されています。

2017年1月5日木曜日

【ルークトゥンモーラムを10倍楽しむ方法】知っているとコンサートがさらに楽しめる人気曲10選(2017年前半編)

◆モーラム・コンサートの会場にて


モーラムに限らずルークトゥンも含めてタイ音楽のコンサートは、数曲のオリジナルと大部分のカヴァー曲で構成されている場合がほとんどです。それは、その歌手が売れている売れていないに関わらず。

そういったコンサートを楽しむには、今どんな音楽がタイ人に人気があるのか、知ることが大きなポイントとなります。

ただし、歌われる曲は必ずしもラジオ局が発表しているヒットチャートのようなものとリンクしているとは限りません(タイのラジオ局のチャートは必ずしもリスナーに人気がある曲の順位という訳ではなく、ある程度操作されているのは良く知られた事実です)。

その時その時、タイの人々にうけている曲は何かを知るには、やはり現場が一番確実な情報を得られます。

そんな訳で、今回選んだ10曲は自分が現場から仕入れて来た、今一番ホットな曲ばかりです。

これを知っていれば、ただ漠然とコンサートを観ているだけだった時とは意識が全く変わるはずです。特にモーラムのコンサートは。


1.ペット・サハラットfeat.プレーウプラーウ・セントーン/プローイ・ナム・サイ・ナー・ノーン



色んな所で紹介しまくっていますが、とにかく今タイで、どんな歌手でも歌えば100%盛り上がるのがこの曲です。

今や好き嫌いに関わらず無視することが出来ないルークトゥンモーラムのキーパーソンであるペット・サハラット。タイ人が盛り上がるツボを良く心得ています。

しかし、実は結構難しい曲であったりするのがこの曲の特徴。特に女性パートは非常にキーが高いので、しっかり歌えている歌手が少ないのが事実です。


2.メーンヂェサダーfeat.ゲーウビンガイ/スマイル・オブ・ルークトゥン・タイ



モーラムのコンサートに行くたびに歌われいて、外国人にも分かりやすい曲調から自分も好きになった曲ですが、雰囲気からゴットの古い曲が復活したのかと思っていたら、最近のオリジナル曲でした。

しかも作詞・作曲はトップラインの数々の曲を手がけているK-Noname(ケー・ノーネーム)先生。

センスのいい、カッコイイ曲に仕上がっています。


3.Ja R-Siam/エップ・タープ・グラセー、レー・ターム・スタイ


こちらもK-Noname先生が担当している曲。

Jaの前作でアレンジを担当していたK-Noname先生でしたが、その腕が買われたのか、今回は作詞・作曲も任されたようです。

しかし、Jaの歌は相変らずしょぼく素人に毛がはえた程度なので、コンサートで他の人がカヴァーしている方がよっぽど可愛く、この曲を活かす歌い方をしています。

おススメはシラピン・プータイのオーンが歌うヴァージョンです。


4.ヂンタラー・プーンラープ/ファー・ホーン・ブム



ここの所、ヂンタラーのヒット曲はスローテンポの曲がほとんどでしたが、サワット・サーラカーム先生がアレンジを担当したアップテンポのこの曲は、ノリの良さから現在コンサートで歌われまくっています。

サワット先生のおなじみのフレーズがふんだんに盛り込まれ、見事にサワット先生の術中にはまってしまっています。

まぁ、楽しければいいって事でしょうね(笑)。


5.モッデーン・ヂラーポン/シ・ガン・ボ



こちらもモッデーンの術中にはまってしまった曲です。

「シ・ヒ・ノーン・ボ」を連想させるタイトルといい、「サーオ・カーイ・ウィー」を思わせるメロディーといい、色んなものの寄せ集め的な曲ですが、まんまとヒットしてしまいました。

余談ですが、モッデーンは10月13日以降、アメリカに行ったままです。何時帰ってくるつもりなんでしょうね。


6.エーム・アパサラー/チョム・ロム・ボ・ヤーン・プア



大ヒット曲「プー・バオ・カート・クレーン・フェーン・カオ・ゴ・ダイ」に続くエーム・アパサラーのこの曲は、前曲を踏襲しつつもまた違った雰囲気に仕上げて来たのは見事です。

ベテランでありながらも可愛らしさを残すエームのエッベウぶりは、チンタラーに負けてないかも。

アレンジも前曲に引き続きサワット・サーラカーム先生です。


7.グン・スパーポン・サーイラック/シ・ヒ・ノーン・ボ



すでに聴き飽きた感のあるこの曲ですが、コンサートではまだまだ人気があります。

どのコンサートに入っても、ほぼ聴かない事はないほどの、今や定番の1曲。


8.タオ・プーシン/オーム・ゴート・ケーマラート



雄大なイサーンの大地を思わせるこの曲。誰の曲かと思っていたら、タオ・プーシンの曲でした。

しかも、作詞・作曲がボーイ・ケーマラート、編曲がサワット・サーラカームという、インリーの大ヒット曲を手がけた組み合わせ。

しかし、あの曲とはまったく違う曲調で、新たな名曲を生み出してくれました。


9.ウィチア・チャイスート/アーイ・クイ・ボ・ケン



ウィチア・チャイスートはイサーンでの活動が中心で滅多にバンコクには来ない人ですが、結構人気のあるラムシン歌手です。

たぶんイサーンでは良く知られた曲かもしれませんが、バンコクではまだこれからかもしれません。

アップテンポのリズムとかっこいいメロディーで、コンサートで歌われると盛り上がる曲です。


10.プラーン・プランティップ/Music Lover(Original:Marsha)



最後にオリジナルはポップスなんですが、なぜか昨年頃から突然ルークトゥンのコンサートでリバイバル・ヒットしているマーシャーの曲です。

今でもステージでは頻繁に歌われていて、モーラムのコンサートでも定番レパートリーとなっています。

ここではマーシャーのオリジナルではなく、リバイバル・ヒットの元ヴァージョンとなったと思われるプラーン・プランティップのヴァージョンを紹介しておきます。


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もちろん人気曲はこれだけではないんですが、これは外せないという10曲をピックアップしました。

ちなみにルークトゥン・ネットワークの1月1日付け最新ヒットチャートは以下の通りです。見事に上のリストとは被っておりません(意識的に被らないようにしたわけではありません)。

この中で普段耳にするのはゴンやペット、ポピーなどほんの数曲のみです。

この辺からもラジオのヒットチャートを見たところで、その時本当に人気がある曲は何なのかは分からない、というのがタイ音楽の真実でもあります。



2017年1月3日火曜日

【ライブ情報】タイ最大のモーラムの祭典「第2回モーラム・フェスティバル」が1月27、28日開催!

『第2回モーラムフェスティバル』

会場:コンケーン第3バスターミナル

日時:2017年1月27、28日

開始時間:両日16時(開場:15時)



あけましておめでとうございます。本年も当ブログをよろしくお願いいたします。

2017年、1発目の記事はライブ情報です。

2015年ルーイ県で初めて開催された、タイ最大のモーラムの祭典「モーラム・フェスティバル」の第2回目が1月27、28日コンケーンで予定されています。

本来だったら年1回で開催する予定だったと思いますが、たぶんプミポン国王崩御の件で延期をしたのだと思われます。

1回目は情報を知るのが遅く、残念ながら参加できませんでしたが、今回は日程の調整ができましたので、自分も参加予定です。

今回は40ライ(1ライは1600平方メートルなので、40ライは64000平方メートル)の会場スペースに、モーラム楽団ステージ、ラムシンステージ、ラムグローンステージの3つのステージが作られ、2日間2夜に渡ってイベントが行われる予定です。

現在、出演が予定されている歌手・楽団は以下の通りです。

1.ประถมบันเทิงศิลป์(プラトム・バントゥンシン)


当ブログではおなじみの、創立60周年にして人気もトップクラスのモーラム楽団です。人気楽団員が沢山いるので、盛り上がること必至です。

2.ไหมไทย หัวใจศิลป์(マイタイ・フアヂャイシン)


今さら説明不要のモーラム兄貴。自分にとっては昨年5月以来のマイタイのステージなので、楽しみです。

3.หนูภารวิเศษศิลป์(ヌーパーン・ウィセートシン)


プレーワー・ガーラシンという女性歌手がいるモーラム楽団。先日、バンコクに来た際のコンサートを観て来ましたので、後日リポートをアップしようと思っています。

4.สาวน้อยเพชบ้านแพง(サーオノーイ・ペットバーンペーン)


ポン・ピラディー率いる人気楽団。こちらも素晴らしい歌手が沢山いるので、個人的にも楽しみにしています。

コンサートリポートも後日アップします。

5.บอย ศิริชัย :หมอลำใจเกินร้อย(ボーイ・シリチャイ:モーラム・ヂャイグンローイ)


実は11月にバンコクに来ていたのに、諸々の事情で観に行けなかったモーラム・ヂャイグンローイ(単なる自分の勘違いだったんだけど)。

そんな訳で、この楽団はモーラム・フェスで初めて観ることになります。

6.สมจิตร บ่อทอง(ソムジット・ボートーン)


「グラープ・デーン(赤いバラ)」で有名なベテランモーラム歌手、ソムジット・ボートーン率いる楽団。

彼らはなかなかバンコクには来ないので、自分も一昨年以来となります。楽しみです。

7.หนึ่งรุ่งทิวาอำนวยศิลป์(ヌン・ルンティワー・アムヌアイシン)


年末にバンコクに来ていたのに、自分が野暮用でタイに居なかった為、観に行けなかったこの楽団。

人気のある楽団なので、どんなものなのか、今から楽しみです。

8.หนึ่งในสยาม(ヌン・ナイ・サヤーム)

この楽団に関しては、自分も最近知ったばかりなので、まだ詳しい事はわかりません。

しかし、なかなか期待できそうな予感がします。

9.น้องใหม่เมืองชุมแพ(ノーンマイ・ムアンチュムペー)

ノーンマイの個人名でラインナップされていますが、たぶん楽団ノームガオ・ルークイサーンで出演するのではないかと思います。

この楽団は一度観た事があるのですが、自分のミスで途中までしか観られなかったので、モーラム・フェスでリベンジです。

サーイヤイ・ウドムポンも来てくれると嬉しいなぁ。

10.เอม อภัสรา(エーム・アパサラー)


彼女に関しても今さら説明は不要ですね。

楽団のグレードも高く、エームも含めて個人的にも大好きなのですが、バンコクにいるとなかなか会える機会が少ないのが残念な所です。

エームには久しぶりに会うので、憶えていてくれるでしょうか。


11.ดอกเหมย เพ็ญนภา สมสุข(ドークムーイ・ペンナパー・ソムスック)

このモーラム・フェスで一番楽しみにしているのは、もしかしたらこの人かもしれません、ドークムーイ・ペンナパー。

以前から名前は知っていたのですが、興味を持つようになったのは映画「プーバオ・タイバーン2」を観た頃からなので、最近です。

なかなかユニークなキャラのラムシン歌手ですが、ほとんどバンコクには来ないので、彼女のステージを観にイサーンに行こうかと計画していた所のこのフェスへの出演だったので、良いタイミングになりました。

新曲「カー・クワーイ・ユ」もヒット中!

◆ดอกเหมย เพ็ญนภา สมสุข(ドークムーイ・ペンナパー・ソムスック)/คาควายยุ(カー・クワーイ・ユ)


12.ประวิทย์ เพชรลำชี(プラウィット・ペットラムチー)

この辺になると自分も良く分からないのですが、プラウィットというのはこの写真の男性ラムシン歌手のようです。

しかし、バンコクではほぼお目にかかれないタイプの人なので、この機会は貴重だと思います。

13.ไพบูลย์เสียงทอง(パイブーン・シアントーン)


沢山の門下生を抱えるモーラムの名門「シアントーン」の先生。ラムグローンの達人で、EVSからも沢山のVCD・DVDが発売されています。

この方に会えるのも、今回の楽しみの一つです。

14.แหลมณรงค์โปรโมชั่น(レームナロン・プロモーション)

こちらも今回初めて知った、たぶんラムシンのグループのようです。なので、詳細は今のところ分かりません。

適当な画像も無かったので、動画でごまかしておきます(笑)。

15.มนตรี เพชรพระยืน(モントリー・ペットプラユーン)


モントリー・ペットプラユーンもラムシン歌手みたいです(写真、向かって左側の男性)。こちらも今回初めて知った人です。

それにしても、ラムシン歌手って沢山いますね。バンコクに来るのはほんの一部だけなんでしょう。

16.ทิดสา วาทะศิลป์(ティッサー・ワータシン)


さらに、今まで名前すら聞いた事が無かった、たぶんモーラム楽団だと思います。こちらも画像が無かったので、動画で。

ここまで来ると、分からなすぎて逆に興味が出てきます(笑)。一体、どんな楽団なんでしょうか。それは当日のお楽しみですね(見る時間があるかどうかは分かりませんが)。

17.แม่ราตรี ศรีวิไล(ラートリー・シーウィライ)

モーラムの伝説、ケーン・ダーラオとブンペン・パイピウチャイの娘にして、ラムシンの創始者でもあるラートリー・シーウィライもこのモーラム・フェスに参加が予定されています(写真で彼女の横に座っているのがケーン・ダーラオです)。

この人に会えるだけでも、650バーツのチケット代で充分お釣りがくる価値があります。

モーラムの歴史に触れられる瞬間です。

◆โสตศึกษา หมอลำ : แม่ครูราตรี ศรีวิไล



18.แม่อุดมศิลป์:วันดี พลทองสถิตย์(ウドムシン:ワンディー・ポントーンサティット)


メー・ウドムシンことワンディー・ポントーンサティット先生もモーラムの世界に於いては、非常に重要なポジションにある方のようですが、不勉強ながら自分はこの記事を書くまで知りませんでした。

この方の名前が表記されるときは必ず「先生」と付くので、後進の指導にも当たっているのではないかと思われます。

ラートリー・シーウィライ師同様、本物のモーラムに触れることができるチャンスなのではないかと、今から楽しみです。

◆แม่อุดมศิลป์ มข ลำไว้อาลัยสังขาร


今、発表されている出演陣は以上ですが、直前に増える可能性も考えられます。

主要モーラム楽団のシラピン・プータイやラッタナシン・インタータイラート、ラビアップ・ワータシンなどが出ないのはちょっと残念ですが、それでも充分満足なメンツです。

会場のコンケーン第3バスターミナルは、中心部から若干離れた場所にあるものの、コンケーン息のバンコクからのバスはここが終点ですし、24時間の巡回バス(有料)もあり、さほど不便な場所ではありません。タクシーもあります。




チケット代は1日券が400バーツ、2日券が650バーツで、セブンイレブンのカウンター・サービスでも購入できます(青地に月の絵が書いてあるマークがある店舗のみ。購入時にはパスポートが必要)。




◆第1回モーラム・フェスティバル(2015年)ダイジェスト動画



◆第2回モーラム・フェスティバル告知動画



あと1ヶ月に迫った、このイベント。果たしてどんなものになるのでしょうか。

リポートはたぶんタイランドハイパーリンクスのコラムの方でアップします。